はじめに
朝晩寒くなりほっと温かいお茶で一息する機会も多くなってきました。
そこで今回は『緑茶の美味しい淹れ方』を基本的な急須を使った淹れ方と
急須がない場合の簡易的な淹れ方の2パターンご紹介いたします。
一口に緑茶と言っても産地や製法等様々な為、お勧めの淹れる温度や抽出時間等も異なりますが、ここでは深蒸し煎茶(葉づきで取扱している狭山茶)を例として淹れていきます。ただこれはあくまでも美味しく淹れる目安です。十人十色、美味しいと感じる味も様々です。自分が美味しいなと思える味ならば、それがその方にとっての美味しい淹れ方の正解だと思いますので、下記の目安を参考にしながら自分の好きな味わいを見つけるきっかけにしていただければ嬉しいです。
▼こんな方にお勧め
・緑茶を淹れるのに慣れていない
・自分が淹れた緑茶が美味しくない(渋い・薄い等)と感じる
・一般的な淹れ方を知りたい(確かめたい)等
~~~急須を使った淹れ方~~~
▼用意するもの(2人分)
・茶葉5g
・湯呑
・急須
・お湯150ml
・湯冷まし用の器(マグカップ等)
▼淹れ方
①茶葉5gとお湯80℃、湯呑2つ分(150ml)を準備する
茶葉を5g、スケールを使って計測する。
沸かしたお湯(100℃)を、用意した湯呑に移す(90℃)。湯冷まし用の器にお湯を移す(80℃)。
※ここでは器に移すたびに温度が約10℃下がることを利用してお湯の温度を下げていますが、温度調整ができるケトル等をお持ちの方は80℃のお湯を準備ください。
②茶葉5gを急須に入れ、60秒待つ
時間がある場合は、蓋をせず、香りや茶葉がゆっくりと開いていく様子を眺めるのも淹れる楽しみのひとつです。
③交互に湯呑に注ぐ
最後の一滴までしっかり湯呑に注いでください。
特に一煎目は急須を強く振ると渋みが出てしまうので静かに注ぎ終えてください。
注ぎきった後は、急須のふたを少しずらして熱を逃がしてください。
熱によって茶葉から渋みが増すことを抑えることができます。
④2煎目以降は温度を高め、抽出時間は短く。
珈琲とは違い緑茶は、3煎目まで美味しく飲めます。
味が薄くなるというよりは、うま味(1煎目)から渋み(3煎目)へと味わいが変化します。その変化を楽しめるのも緑茶の魅力です。
※1人で150ml(2人分300ml)を淹れる場合は、1煎目150mlと2煎目150mlをブレンドして飲むのも、旨みと渋みを両方楽しめる味わいになるのでお勧めです。
~~~急須がない場合の簡易的な淹れ方~~~
急須がない場合でも、家にある器と茶漉しさえあれば、簡易的に茶葉から淹れることもできます。
器は、茶葉がしっかりとお湯に浸たり、器の中で茶葉が開くことが重要です。底が狭くて窮屈なものは、茶葉が広がりにくくなる為、避けてください。今回は浅蒸し煎茶(葉づきで取扱している宇治茶)を淹れていきます。
浅蒸し煎茶は、通常の茶葉と比べ、茶葉が広がる様子がより一層楽しめるので透明な器で淹れてみるのもお勧めです。
①茶葉5gを器に入れる。
②お湯(70℃)150mlを準備し、茶葉に注ぐ。
③90秒待ち、茶こしを使って湯呑に注ぐ。
・茶葉は急須がないと淹れることができない。
・緑茶は温度を下げないといけない。
と難しく考えすぎず、基本的な淹れ方を参考に自分なりの淹れ方で楽しんでいただければと思います。
私も普段の生活では茶葉はスケールで計ることもなく、お湯の温度も計らず(器を移してお湯の温度を下げるのみ)、抽出時間も洗い物をしながらなんとなく…という感じで淹れることが多いです。
日常生活の中で毎回計測して淹れるのは現実的ではなく(私の性格もあるのかもしれませんが)、今日は濃厚な味を少しだけ飲みたい、今日は薄めでごくごく飲みたい…などその時の気分で淹れ方も様々です。
この記事を参考に美味しく淹れるポイントをつかんで自由に楽しんでもらえれば嬉しいです。
※追記※
最近、息子が慣れない手つきで緑茶を急須で淹れてくれたのですが、いつもと同じ緑茶が何倍も美味しく感じました。茶葉の量や湯の温度等の技術面だけではなく、誰かに淹れてもらう(淹れてあげる)のも美味しく感じる一つの要素なのかもしれないと感じました。
▼水出し緑茶(冷茶)の美味しい淹れ方は下記を参考ください。